ダウンロード多職種連携ハイブリッドシミュレータ“SCENARIO”を使用したパフォーマンス評価を可能にするプログラム

令和4年度よりリフィル処方箋が導入されました。これにより、薬剤師には患者の状態把握のためのフィジカルアセスメントに関するスキルがいっそう必要になっています。私たちは、これまでに様々な患者シミュレータを使用して薬効および副作用の確認について学習可能なシミュレーション教育を実施してきました。しかしながら、これらは学習目標に対しての体験を主としており、シミュレーション教育においては学習者への振り返りまでをサポートするものではありませんでした。よって、患者とのコミュニケーションからフィジカルアセスメントまで体験できるシミュレーションシナリオを作成し、学習目標に対する達成度の評価から振り返りまでをも可能にするプログラムを制作しました。

患者シミュレータには多職種連携ハイブリッドシミュレータ“SCENARIO”(株式会社京都科学)を使用しています。シミュレーションの目標は「コミュニケーションができる」「全身観察ができる」とし、各目標に対して‘項目’(はじめに,生活状況,服薬状況,体調・薬効・副作用,脈拍,心音,呼吸状態,血圧,腸音,浮腫,体温,SpO2,終了,コミュニケーション)を設定しました。また、こられの‘項目’は“学習者の行動”として更に詳細な確認項目(約50項目)を設定しています。さらに、シナリオは薬物開始時と服用後の2ステップの構成とし、いずれもバイタルサインや聴診音などを設定しました。なお、これらの症例は、すべて医師の監修を受けています。

これらの“学習者の行動”は付属のタブレットにおいてシミュレーション中にワンクリックで記録ができます。よって、バイタルサインやフィジカルアセスメントの結果のみならず、コミュニケーションに関してもシミュレーション後に容易に振り返りが可能となりました。今回、公開する10症例の疾患/薬剤/副作用を下記に示します。なお詳細は「“SCENARIO”10症例一覧」と「“SCENARIO”項目・行動記録一覧」をご覧ください。是非、ご活用ください。

 

  1. 関節リウマチ/メトトレキサート/間質性肺炎
  2. 腰痛/ロキソプロフェン/喘息
  3. 気管支炎/クラリスロマイシン/QT延長
  4. 糖尿病/ピオグリタゾン/うっ血性心不全
  5. 糖尿病/ボグリボース/腸閉塞
  6. 急性中耳炎/アモキシシリン/下痢
  7. 便秘・糖尿病/酸化マグネシウム/高マグネシウム血症
  8. 慢性心不全/フロセミド/低カリウム血症
  9. MRSA感染症 /テイコプラニン/腎不全
  10. アテローム/血栓性脳梗塞/シロスタゾール/心房細動

 

「パフォーマンス評価を可能にするプログラム」一括ダウンロードはこちらから

ダウンロードしたプログラムの“SCENARIO”操作パソコンへのインストール方法はこちらから